こんにちは、加藤憲隆です。
今朝、友人とラインをしていました。
Aさん「Bさん(私も名前だけは知っている方)がスリランカに行ってるらしいよ。」
私「何をしにスリランカへ?」
Aさん「施行だよ」
※施行(せぎょう)・・・僧侶や貧しい人に物を施し与えること。布施の行。
私(Bさんすごい・・・はるばるスリランカへ・・・)
という会話がありました。
施行(せぎょう)というのは私が文字を脳内で誤認したもので、実際は
Aさん「旅行(りょこう)だよ」
が正解です。
(意図する所は観光旅行の事だったようです。)
ということで、Aさんとの会話で勝手にひらめいた結果、今日は布施行について書くことになりました。
お布施
一般的には、お布施というと、お坊さんがお経をあげてくれたお礼に支払うものというイメージがあると思います。
お布施の「布」という字は、布告だとか布教、分布などで使われます。
「広く」「あちこちに」などという意味です。
お坊さんにお金を施すだけではなく、色々な人に色々なものを施すというのが、お布施です。
六波羅蜜という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
六波羅蜜とは「悟りの境地に到達するために菩薩が修める六つの行」の事です。
菩薩とは、仏教において、仏になろうと修行している修行者のことです。
その修行の一つに布施行があります。
布施とは、どんなものなのでしょう?
三施
お布施には、法施・財施・無畏施というものがあります。
これを三施と言い、次のようなものです。
・法施(ほうせ、ほっせ)
お坊さんが仏の教えを説くことです。
読経や法話などですね。
・財施(ざいせ)
お坊さんやお寺、貧しい人にお金などを施す事です。
お金ではなく、食べ物や衣服なども含まれます。
・無畏施(むいせ)
不安や恐怖を取り除くことです。
不安な時には、法施を受け入れる余裕も無いと思うので、最初にこれがあるべきかもしれません。
お布施はサービスの対価?
おそらく、皆さんが想像するお布施は、この中の「法施」と「財施」だと思います。
お坊さんは読経というサービスを一般の方に提供し、一般の方からはお坊さんに対して謝礼を渡す。
それがお布施・・・いえ、じつはちょっと違うんです。
サービスの対価としてお金を払うのではなく、見返りを期待しないで、それぞれが出来る事をするというのが本来のお布施です。
本来はそうなんですが、実際は「読経の対価にお布施を渡す」という形になっています。
本来のやり方が現代の日本にはあまりそぐわない形だったのかもしれませんね。
財産、教え、そして不安を取り除く力。
3つとも持っていない人は、布施行を行う事が出来ないのでしょうか?
もちろん、そんな事はありません。
次回は、無財の七施について書きます。