お布施その2(無財の七施)

こんにちは、加藤憲隆です。

 

今日は前回の続きです。

■前回:お布施その1(三施)

 

前回は、三施についてでした。

財産、教え、そして不安を取り除くという3つのお布施の話。

でも、3つとも持っていない人は、布施行を行う事が出来ないのでしょうか?

 

もちろん、そんな事はありません。

何も無くても出来る事。

それが無財の七施(むざいのしちせ)です。

 

 

 

無財の七施

無財の七施については、雑宝蔵経(ぞうほうぞうきょう)で説かれています。

 

佛説有七種施。不損財物。獲大果報。

(仏様は無財の七施を行うことで大いなる果報をえると説かれました)

 

仏教の教えと聞くと難しく考えてしまいがちですが、あまり堅苦しく考えずに、好ましい人間になるための行いの一つだと考えれば良いと思います。

知識や財産、スキルが無くても実行できることなので、ぜひ意識して実行してみてください。

 

1.眼施(げんせ)

 やさしい眼差しで相手に接する。

 

2.和顔悦色施(わげんえつじきせ)

 和やかな顔で相手に接する。

 

3.言辞施(ごんじせ)

 真心のこもった言葉で相手に接する。

 

4.身施(しんせ)

 自分の身体で出来る事を相手にする。

 北海道なら、除雪のボランティアなんて良いかもしれませんね。

 

5.心施(しんせ)

 思いやりの心で相手に接する。

 

6.床座施(しょうざせ)

 自分の席を相手に譲る。

 バスや電車でお年寄りや身体が不自由な方に席を譲る行為などがこれにあたります。

 座る場所だけではなく、役職という意味の席も含まれているようです。

 

7.房舎施(ぼうじゃせ)

 雨風をしのげる場所を提供する。

 

 

誰の言葉か忘れてしまったんですが、人に与えた幸せの10分の1が、めぐりめぐって自分に返ってくる、という話を聞いたことがあります。

本来は見返りを期待してはいけませんが、10分の1くらいなら期待しても良いのかもしれませんね。

 

世界中の人が、人の幸せのために行動したとしたら、世界はとても良くなると思います。

これを読んだ人だけでも、無財の七施を頭の片隅に置いて生活していただけたら嬉しいです。